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コラムのメインビジュアル

コラム COLUMN

2026.02 18

化粧品と医薬部外品の違いとは?化粧品OEM/ODM依頼前に知るべき許可申請や効果効能のルール

【この記事でわかること】

  • 化粧品と医薬部外品(薬用化粧品)の違い(目的、有効成分の扱い、効能・効果の線引き)
  • パッケージや広告で表現できる効能・効果の範囲と、NGになりやすい表現の考え方
  • 化粧品と医薬部外品で異なる発売までの手続き(届出と品目承認)と、開発スケジュールへの影響
  • 医薬部外品として開発するメリット(具体的な効果訴求、薬用表記による信頼、差別化)
  • 医薬部外品開発の注意点とデメリット(申請工数・コスト、成分や処方の制限、表示ルールの厳しさ)

「化粧品」と「医薬部外品(薬用化粧品)」は、見た目は似ていても“どこまで効果を言えるか(効能・効果の表現)”“どんな処方にできるか”“発売までに必要な手続き”が大きく異なります。

この記事では、法律上の定義から広告表現の線引き、承認/届出の違いまでをビジネス視点で整理し、目的に合った最適な選び方をわかりやすく解説します。

化粧品と医薬部外品の決定的な3つの違い

新たにオリジナルコスメを開発する際、最初に決めるべき重要な分岐点が「化粧品」にするか「医薬部外品」にするかです。
両者は法律上の区分が異なり、配合できる成分やパッケージに記載可能な効能・効果、発売までのプロセスに大きな差があります。
ターゲットとする顧客層や商品コンセプトに合わせて最適な区分を選ぶため、まずは3つの決定的な違いを理解しましょう。

参考:e-Gov法令検索「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」

1. 配合されている有効成分の位置づけ

最大の違いは、医薬部外品として効能・効果の根拠となる「有効成分」を、前例や承認基準等に基づいて扱うかどうかです。
医薬部外品は、人体に対する作用が緩和ながらも、承認された効能・効果(例:肌荒れ・荒れ性、にきびを防ぐ、日やけによるシミ・そばかすを防ぐ、皮膚の殺菌 など)を目的に設計されます。そのため、成分設計や表示(訴求)も、承認された枠組みに沿って組み立てます。

一方、化粧品は、人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、皮膚や毛髪を健やかに保つことを目的としたものです。
肌を保湿したり、メイクアップで装ったりすることが主な役割であり、医薬部外品のように有効成分を根拠に、品目承認を受けて効能効果を表示することができません。

参考:厚生労働省「いわゆる薬用化粧品中の有効成分リストについて(2008年12月25日)」

2. 広告で表現できる効能・効果の範囲

パッケージや広告で訴求できる言葉の範囲も、両者で明確に線引きされています。
医薬部外品は、承認された効能・効果の範囲で、悩みに直結する表現(例:にきびを防ぐ、皮膚の殺菌、体臭・汗臭を防ぐ等)を訴求しやすいのが強みです。

対して、化粧品の効能・効果は、肌にうるおいを与える、肌のキメを整える、洗浄によりにきびを防ぐ、日やけによるシミ・そばかすを防ぐといった、定められた56項目の範囲内に限定されています。
なお、医薬部外品であっても断定的な広告表現はできません。化粧品も同様に、治療を想起させる言い方や薬理作用を暗示する言い方は避け、ガイドラインに沿って表現する必要があります。

参考:厚生労働省「56項目の化粧品の効能の範囲」

参考:厚生労働省「化粧品の効能の範囲の改正について(2011年7月21日)」

参考:厚生労働省「医薬品等の広告規制について」

3. 許認可と発売までのプロセスの難易度

発売開始までのハードルも大きく異なります。
医薬部外品は、品目ごとに承認手続きが必要となるため、申請区分や処方設計に応じて提出資料・確認事項が増えやすい傾向があります。
また、審査・手続きに要する期間は、承認権者(都道府県知事宛てで申請するケース/厚生労働大臣承認のケース)や、品目・申請内容により大きく異なります。都道府県知事が承認する範囲の申請では、各都道府県が標準処理期間(通常要する期間の目安)を公表している場合があります(不備対応、協議、適合性調査等の期間は別扱い)。

化粧品は、成分や製造方法が「化粧品基準」に適合していれば、製品ごとの個別承認は不要です。
化粧品販売名届と化粧品製造販売届が受理されれば比較的スムーズに市場へ投入できるため、トレンドを逃さずスピーディーな商品展開が可能です。

参考:東京都健康安全研究センター「標準処理期間について(医薬品・医薬部外品・化粧品・再生医療等製品)」

参考:大阪府「地方委任一般用医薬品及び医薬部外品の承認申請について(2024年10月10日)」

化粧品と医薬部外品(薬用化粧品)の主な違い

項目 医薬部外品(薬用化粧品) 化粧品
定義(区分) 人体に対する作用が緩和なもので、承認された効能・効果を目的として用いられる製品です。薬用化粧品は「化粧品としての使用目的」を併せて有し、剤型が化粧品に近い外用剤を指します。 人の身体を清潔にする、美化する、魅力を増す、容貌を変える、皮膚もしくは毛髪を健やかに保つ目的で使用される製品です。
有効成分 「有効成分」として位置づく成分(前例・承認基準等に基づく)を配合し、効能・効果の根拠として扱うことができます。 医薬部外品のように「有効成分」として承認・表示する制度はありません。医薬部外品で有効成分として認められている成分を配合していても、薬理作用を暗示するような配合目的の表現はできません。
効能・効果 承認された効能・効果の範囲で具体的な表現が可能(例:にきびを防ぐ、皮膚の殺菌など) 「56項目の化粧品の効能の範囲」内での表現に限られます(例:肌にうるおいを与える、肌のキメを整える、洗浄によりにきびを防ぐ、日やけによるシミ・そばかすを防ぐ など)。
販売プロセス 品目ごとに承認が必要です(手続き・確認事項が増えやすい)。 製造販売の届出を行って販売します(個別承認は不要です)。
表示(例) 外箱などに「医薬部外品」の表示が必須です。加えて、承認された効能・効果に関する表示や、成分表示などをルールに沿って記載します(有効成分は承認書の記載順、その他の成分は順不同など、区分により考え方が異なります)。 販売名や成分表示などをルールに沿って記載します(一般に、1%を超える成分は多い順、1%以下は順不同、着色剤・香料は最後にまとめて記載できます。)。

「美白」などの表現は、医薬部外品では承認された効能・効果に基づいて用いられます。一方、承認効能に基づかない化粧品で「美白」と断定的に表現すると薬機法上のリスクがあるため、一般に「明るい印象の肌へ」などの表現や、メイクアップ効果としてのトーンアップ表現が用いられます。なお、化粧品でも「日やけによるシミ・そばかすを防ぐ」など、56項目の範囲内での表現は可能です。表示・広告表現は製品ごとに法令・ガイドラインに照らして確認してください。

医薬部外品(薬用化粧品)として開発するメリット

薬用の名を冠することができる医薬部外品は、他社製品との差別化において強力な武器となります。
特に機能性を重視するユーザー層に向けた商品開発では、医薬部外品を選択することで得られるメリットは計り知れません。

シミ・そばかす予防、シワ改善など具体的な効果を訴求できる

最大のメリットは、化粧品では謳えない効能・効果を、承認された範囲内でしっかりと明言できることです。
承認された効能・効果の範囲で、シミ・そばかすを防ぐ、シワを改善するなど、特定の悩みにフォーカスした言葉を使えるため、ターゲット層への訴求力が高まりやすくなります。
消費者が商品を手に取る際、パッケージに書かれた効果効能は購入判断に影響し得る重要な要素です。

参考:厚生労働省「メラニンの生成を抑える等の効能・効果で承認された薬用化粧品等の添付文書等の使用上の注意について(2014年2月24日)」

薬用の表記が消費者の信頼につながる

パッケージに薬用や医薬部外品と記載できることも、ブランディング上の大きな利点です。
承認された効能・効果に基づく区分であるという点は、商品への信頼感や安心感を後押しします。
特に高価格帯のスキンケアラインや、深刻な肌悩みをターゲットにした商品では、このお墨付きが価格への納得感を生み出す一因になり得ます。

なお、「効能効果が確実であること」または「安全であること」を保証するような広告表現は、明示的・暗示的を問わず認められません。容器や広告等を作成する際はご留意ください。

競合商品との差別化が図りやすい

多くの化粧品が市場にあふれる中で、特定の効果効能を謳えることは明確な差別化ポイントになります。
単なる保湿クリームよりも(承認された効能に基づく)シワ改善クリームの方が、顧客の目的意識に合致しやすく、選ばれる確率が高まります。
機能性を重視するOEM/ODM開発において、医薬部外品は市場優位性を築くための有効な手段です。

医薬部外品開発の注意点とデメリット

高い訴求力を持つ医薬部外品ですが、開発にはコストと時間がかかるという側面もあります。
ビジネス計画を立てる上では、これらのデメリットやリスクも十分に考慮する必要があります。

開発コストと申請対応(工数)が増えやすい

医薬部外品の承認申請では、申請手数料に加え、申請区分や処方設計に応じた試験・資料準備、書類作成・照会対応などが必要になりやすく、一般化粧品に比べて工数・コストが増える傾向があります。
そのため、量産・上市のスケジュールを組む際は、申請対応に備えた体制や余裕を見込んでおくことが重要です。

参考:PMDA(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)「審査等手数料・対面助言等の手数料について」

配合できる成分や処方に厳しい制限がある

医薬部外品は、使用できる成分の種類や配合量が、承認基準やリスト等で制限されており、処方設計に制約が生じることがあります。
新しい美容成分を配合したくても、医薬部外品としての位置づけ確認が必要になるなど、型が足かせになることもあります。

参考:厚生労働省「『医薬部外品の添加物リストについて』の一部改正等について(2022年12月23日)」

容器やパッケージの表示ルールが厳しい

製品の容器や外箱への記載事項についても、配合成分や製品区分に応じて、法令や各種基準に沿って整理する必要があります。
医薬部外品の表示、有効成分名、効能・効果、使用上の注意など、表示の整合性が求められるため、デザイン面での自由度はやや制限されます。
わずかな記載ミスがトラブルにつながる可能性もあるため、薬機法(※)をはじめとした各種法令に沿った表示整理が必要であり、関連知識を踏まえて確認できる体制づくりが重要です。

※正式名称:医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律

化粧品として開発するメリット

一方、化粧品区分での開発にも多くのビジネスメリットがあります。
スピード感や独自性を重視するブランドにとっては、あえて化粧品を選ぶことが正解となるケースも少なくありません。

トレンドに合わせてスピーディーに開発・販売できる

個別の承認手続きが不要な化粧品は、開発から発売までのリードタイムを短縮しやすくなります。
今流行っている成分をすぐに取り入れたり、季節限定商品をタイムリーに投入したりといったスピード勝負が可能です。
市場のトレンド変化が激しいコスメ業界において、この機動力は大きな武器となります。

自由度の高い成分を配合した処方が可能

化粧品基準の範囲内であれば、多種多様な成分を組み合わせた処方設計が可能です。
海外で話題の成分や、植物由来のユニークなエキスなど、オリジナリティあふれる処方を組みやすいのが特徴です。
テクスチャーや香りなど、感性に訴える要素にもこだわりやすく、ブランド独自の世界観を作り上げるのに適しています。

参考:厚生労働省「化粧品基準(2000年9月29日)」

パッケージ設計は「区分ごとの必須表示」を前提に考える

化粧品は、直接の容器・被包に販売名等の基本表示に加え、原則として全成分表示が必要で、表示方法も定められています。
また、公正競争規約(自主規制)では、種類別名称・販売名・原産国名の文字サイズに一定の目安(原則7ポイント以上等)が設けられています。

一方、医薬部外品は製品区分により「医薬部外品/指定医薬部外品/防除用医薬部外品」などの文言表示が必要となり、指定医薬部外品等では有効成分名と分量の表示が求められます。
このため、デザインの自由度は「必須情報を読みやすく載せられるか(表示面積・文字サイズ)」と「何を価値として訴求するか」で実務上の差が出ます。

化粧品は、効能効果の標榜が通知で定められた範囲内に限られるため、世界観・香り・使用感など“体験価値”を軸にしたブランディングと相性が良いケースがあります。

どちらで作るべき?目的別の選び方

最終的にどちらを選ぶべきかは、ブランドの戦略と商品のゴールによって決まります。
以下の基準を参考に、自社のプロジェクトにとって最適な区分を見極めましょう。

効果を強く打ち出し高単価を狙うなら医薬部外品

美白、シワ改善、にきび予防など、特定のお悩み解決をメインコンセプトにするなら、医薬部外品が選択肢になります。
承認された効能・効果の範囲で訴求することで説得力が増し、高単価でも顧客に納得してもらいやすくなります。
開発コストや申請対応は増えやすい一方で、ロングセラー商品として資産化を狙うなら、挑戦する価値は十分にあります。

独自性やスピード重視なら化粧品

話題の成分を使いたい、新しい技術を使用して今までにない使い心地を作りたい、来シーズンに向けてすぐに発売したい。
このようなニーズがある場合は、化粧品として開発するのがベストです。
規制の枠にとらわれすぎず、自由な発想で商品を企画できるため、他社にはないユニークなコンセプトでファンを獲得できます。

迷った時は専門家である化粧品OEM/ODMメーカーに相談を

成分の配合量や訴求したい文言によっては、意図せず医薬部外品の範囲に入ってしまったり、逆に化粧品でしか作れなかったりすることもあります。
この判断は専門的な知識を要するため、企画の初期段階から実績のある化粧品OEM/ODMメーカーに相談するのが確実です。
作りたい商品のイメージと予算、スケジュールを伝えれば、最適な区分と開発プランをプロの視点で提案してもらえます。

ピカソ美化学研究所なら作りたい商品に合わせた最適な開発プランをご提案

化粧品と医薬部外品、どちらにも一長一短があり、正解はありません。
大切なのは、あなたのブランドが「誰に」「何を」届けたいかを明確にし、それに最もふさわしい器を選ぶことです。

創業1935年から長きにわたり、自然派・機能性化粧品の研究開発に取り組んできたピカソ美化学研究所。
私たちは、単なる製造受託にとどまらず、ブランドの想いを形にするためのベストな戦略を共に考えます。
医薬部外品の複雑な申請業務も、経験豊富なスタッフがしっかりとサポートします。
承認された効能・効果を訴求できる医薬部外品(薬用化粧品を含む)はもちろん、育毛剤、染毛剤、脇臭防止剤、薬用歯みがき類、外皮消毒剤等の医薬部外品も含めて、目的に合わせたご提案が可能です。
あなたの作りたい商品がどちらの区分に適しているか、まずは一度お問い合わせください。

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